成人病が増え続けている点で日本の先輩格であるアメリカでは、繊維食の一
大ブーム巻き起こっています。ステーキに小麦フスマをふりかけたり、オート
ミールなどのシリアル食品で朝食を摂ることが再びはやり始めるなど、いかに
もアメリカ人らしい徹底ぶりです。なぜこれほどまでに食物繊維が人気を集め
ているかといえば、ほかでもないメタボリックシンドローム解消に大いに役立
つからなのです。
太りすぎにならないように心がける風潮は、日本も例外ではありません。
何年か前までは若い女性だけの関心事であったダイエットという言葉が、今で
は中高年の男性の間でも頻繁に口にされるようになりました。
メタボリックシンドロームが高血圧、動脈硬化、心臓病、脂肪肝、胆石、糖
尿病などとといった成人病の、大きな危険因子の一つとなることは言うまでも
ありません。
男女ともメタボリックシンドロームに注目するようになり、ますます肥満か
らスリム化へという意識が高まりました。
「ベルトの穴が一つふえるごとに、寿命が一年縮む」とはよくいったもので
、太ればそれだけ成人病にかかりやすくなり、短命になる危険性が高くなる
のです。女性の場合も、太りすぎの人はそうでない人に比べ、乳ガンや子宮
ガンになる確率が高いという事実が、数字によって裏づけられています。
肥満というのは結局、食事からとる摂取エネルギーが消費エネルギーを上回
る生活ををつづけたために、エネルギーの「黒字」分が脂肪として蓄積された
状態です。
したがってやせるためには、エネルギーの収支を「赤字」に切り替える必要
があります。それには、一日の食事の摂取エネルギーを減らすか、運動に励ん
で消費エネルギーをふやすか、その両者を併用するしかありません。
そこで俄然、注目されるの出したのが食物繊維でした。というのも、食物繊
維をとることによりエネルギーのとりすぎを抑えることが期待されるからです。
食物繊維を多くとると、なぜやせられるか?―――これにはいくつかの理由
が考えられます。その第一は、食物繊維をたくさん含んでいる食品の多くは植
物性食品で低エネルギーだということです。エネルギー量が少ない分、量を多
めに食べても摂取エネルギー量は抑えられるので、ダイエット中でも減食の苦
痛を感じずにすみます。
食べる量をいきなり減らすというのは、ただでさえつらいのです。かえっ
てそれがストレスになり、逆に過食にはしる結果にもなりかねません。無理な
く健康的に摂取エネルギー量を制限するには、食物繊維が豊富な食品をいかに
上手に取り入れるかが重要なポイントなってくると言っていいでしょう。
ところで、食物繊維はこれまでエネルギー量は、「ゼロ」(ノンカロリー)
だと考えられてきました。しかし実際には、わづかですがあります、その
ほとんどにエネルギーのあることが判明しております。よくみると、食物繊
維の種類によって、エネルギー量にも幅のあります。
いずれにしても、低エネルギーであることにはまちがいありません。
また、食物繊維の効用の第二は、食べるとき良く噛まなければならないこと
です。よくかむことは、脳の視床下部にある満腹中枢が刺激されますから、ほど
よいところで食欲がストップします。肥満の人の食事の様子をみると、ほとんど
の人が早食いで、そのために大食いしていることがわかります。大食い=過食
であるであることは言うまでもありません。時間をかけてゆっくり食べれば余
分な食べる過ぎが防げるわけです。
このようにゆっくり食べる、良く噛むといった肥満防止の鍵を食物繊維が握
っています。
そして効用の第三は、食物繊維をたくさんとると、満腹感が持続するという
ことです。これは、過食予防に大いに役立ちます。
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健康増進協会
代表 橋本 甫邦
〒333-0816
埼玉県川口市差間2-17-24